2015年12月20日日曜日

映画館

席ひとつ隔てた先にいるひとの顔は知らないけれど泣いてる

涙拭くためにあるような時間エンドロールのハッピーエンド


2015年12月15日火曜日

くらやみ

朝明けの光のなかで凍りつく郵便ポストのなかのくらやみ

頬を切るくらいに張りつめた白の封筒 口へ口へ押し込む

くらやみの中で手紙は眠るだろう郵便ポストに霜降りる日の


2015年11月15日日曜日

ポッキーとプリッツ

11月11日、ポッキーとプリッツの日に、岡野大嗣さんとの往復書簡「ポッキーとプリッツ」を始めました。
http://pockytopretz.blogspot.jp

季節に1、2回の更新です。
そういえばポッキー(またはプリッツ)食べてないな、食べたいなと思ったら(たぶん)読みどきです。
よろしくお願いいたします。

院内カフェ

お久しぶりです。
さて、10/6発売の週刊朝日で、中島たい子『院内カフェ』について書評を書かせていただきました。
http://book.asahi.com/reviews/column/2015100900003.html

「選ばなければ、求めなければ、普通の人生だってやってこないのだ」という一文が印象的でした。

どうぞよろしくお願いいたします。

2015年7月7日火曜日

太宰治の辞書

七夕ですね。皆さまいかがお過ごしでしょうか。

さて、6/30発売の週刊朝日で、北村薫『太宰治の辞書』について書評を書かせていただきました。
http://book.asahi.com/reviews/column/2015070300003.html

『太宰治の辞書』は、北村薫さんのデビュー作からつづく、《私》と落語家・円紫さんシリーズの最新作。
このシリーズを初めて読んだのは、早稲田の大学図書館でした。
主人公の《私》も早稲田の学生で、出版社でアルバイトを始めたりして、自分と重ね合わせて読んだ記憶があります。
もう新作は出ないだろうと(著者でさえ)思っていたら、17年ぶりの新作ということで、嬉しい驚きでした。

どうぞよろしくお願いいたします。

2015年3月18日水曜日

2015年読書記録


思いはたくさん、あふれるほど胸をつくのだが、それを言い表す言葉を見つけられなかった。というより、言葉を発する瞬間に、わずかな重力を感じるようになった。何か言いたいことがあっても、その重力のため、口が簡単に開かなくなったのである。(西加奈子『円卓』)

私は古くからの友人ドビュッシーの家で、ずいぶん長い年月のあいだ、ご馳走になったあの思いやりのある昼食を忘れることができない。(エリック・サティ『卵のように軽やかに』)

柚木麻子『けむたい後輩』

江國香織『雪だるまの雪子ちゃん』
 ―― 雪であることをわすれているようなゆきだるまからもらうてぶくろ(笹井宏之)

荒俣宏『恋するアールヌーヴォー』

「まあ、面倒ではあったが」仕事とはそういうものだ、と言おうとした。(中略)「千葉さんは、僕たちのために、面倒くさいことをしてくれた」山野辺は小さく顎を引く。「それだけで充分です」(伊坂幸太郎『死神の浮力』)

加賀谷哲朗『沢田マンション超一級資料』

この人が大切だ。ハセオは大切な大切な男ともだちだ。この先もずっと。だから、甘えてばかりでは駄目だ。ハセオに何かがあった時、私が助けてあげられるように、私も変わらなきゃいけない。(千早茜『男ともだち』)
 ―― ぐつぐつと水菜の横で煮えている「友だち」という言葉のずるさ(俵万智)

穂村弘/酒井駒子『まばたき』

小さな食卓をととのえながら、私の孤独は私だけのものだ、と思った。(江國香織『温かなお皿』)

ひとしきり笑い転げたあとで、レナートが「覚えておいて」と改まった。「小さな欠点しかない男には、小さな長所しかないわ。大きな欠点のある男には、大きな長所があるのよ」(平安寿子『セ・シ・ボン』)

柚木麻子『嘆きの美女』

中島京子『パスティス』

トーベ・ヤンソン『少女ソフィアの夏』

柴崎友香『私がいなかった街で』

尾崎俊介『ホールデンの肖像』

2015年1月26日月曜日

いつか来た町

新年もだいぶ経ちましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

さて、1/20発売の週刊朝日に、東直子さんの随筆集『いつか来た町』について書評を書かせていただきました。
http://book.asahi.com/reviews/column/2015012300002.html

この本に登場する町を実際に歩いて、東さんの思考をたどってみたりしました。面白かったです。
旅に出る気力はないけれど、ちょっくら知らない町に行きたい!という時に読んでみるのも良いですね。
ぜひ、それぞれの楽しみ方を見つけてみてください。

よろしくお願いいたします。