2014年6月14日土曜日

綿毛



たんぽぽの綿毛を指でくるくると縒って飛べなくしてしまう彼(藤 明日香)



昼間、いい天気だったので窓を開け放って本を読んでいたら、大きな綿毛が飛んできた。
反射的につかまえた。綿の部分が指にくっつく。
そのまま、くるくるっと「こより」を縒るように巻いてしまった。

「彼」というのは特定の誰かではなくて、少年から青年全般をさす。(もちろん彼氏でもいい)
男の子なら皆どこかそうしてしまうところがあるんじゃないかと。
くるくるっとしたら飛べなくなってしまう訳だけど、そう認識するより先にくるくるっとしてしまう。そこには悪気はまったくなくて、やってしまった後に、あっ、とか思う。
女の子のほうが、そういうのは想像力がある気がする。だからやらないし、そうしちゃう男子をみて短歌とか作っちゃうような気がする。

2014年6月13日金曜日

チャーハン

チャーハンを作るとき、思い出す女の子がいる。

小学二年生の頃だったと思う。
クラスメイトに、Mちゃんという女の子がいた。
男勝りで、クラスで一番強い女の子だった。
特に仲がよかったわけではなかったけれど、その頃は変にグループに分かれているのではなく、皆ゆるやかに仲がよかったので、その日はたまたまMちゃんと二人で帰ることになったのだった。

私は彼女に興味があったのだと思う。
いろいろ質問した。
そして、彼女が家でひとりで料理をして食べているということに、とても驚いた。
「チャーハンとか、ちゃっちゃと作れるよ」
と言いながら、フライパンを振る真似をする。こともなげに。7、8歳の女の子が。
私は何もできなかったと思う。トマトを切るぐらいだろうか。
とにかく、ひとりで料理ができるという彼女をおおいに尊敬した。

彼女はそのあと少しして転校してしまい、他の質問はすべて忘れてしまったけれど、その時のチャーハンを作る彼女の姿は今でもはっきり覚えている。
そして、自分が一人暮らしをしてチャーハンを作るときに、必ず彼女を思い出すのである。